相談内容について
<家族構成>妻:35歳(会社員) 夫:36歳(会社員) 子:4歳
今まで無駄遣いせず、貯蓄もしてきたものの、なんとなく家計がまわっていて、計画的ではないと感じていたご相談者。
子どもができて、出費も増え、さらに、2人目の選択肢もゼロではないことを考えると、これからいくら貯蓄していけば良いのか、計画的に準備していきたい、また、マイホーム購入も考えているので、いくらの家なら購入可能なのか知りたいとご相談をいただきました。
相談のポイント
ご相談者のお話を聞くと、相談のポイントは以下の通りでした。
- もし、子どもが2人になった場合に教育費が足りるのかを確認する
- 老後のためにどれくらいの資金をどのようなペースで準備するべきなのかを明確にする
- 家計収支上、問題なくローンを完済できるマイホームの上限額を確認する
- マイホーム購入後、転勤になった場合の家計状況を確認して問題がないかをチェックする
- 夫が転勤になり、妻が退職した場合の家計状況を確認して問題がないかをチェックする
現状と転勤の可能性についてのヒアリング
ライフプランを作成するにあたり、現在と将来の収支についてヒアリングをしました。マイホーム購入の上限を知るにあたっては、今後の収入や支出をしっかり把握する必要があります。
しかし、ご相談者はここ数年で転勤の可能性が高く、転勤になった場合の収支が心配です。とくに、教育費は地方か都市部かで、大きく変化します。塾代やお稽古ごとは、都市部のほうが高くなりがちですが、大学進学するなら、地方のほうが一人暮らしの可能性が高くなるのでお金がかかります。しかし、大学進学までに東京に戻ってこられるなら、自宅通学の可能性が高いでしょう。
もし、転勤になったら、エリアはどこか、いつまで転勤になるのか、今までの社内の傾向から、予測しながら一つ一つ、教育にかかる費用を見積もっていきました。
また、転勤になった場合、ご相談者は仕事をやめざるをえません。その場合、2人目の出産タイミングによっては、すぐに働けないこともあります。ご相談者は、働きたいと思っていますが、子どもが小さいと、希望する仕事につけない可能性が高いという、日本の残念な現実もあります。現実と希望を考えながら、今後の収入についても、ご相談者の意見をじっくりうかがいながら、見積もりました。
転勤になった場合、マイホームはどうなる?
マイホームを購入したあと、転勤になってしまったら、家計収支は問題ないのでしょうか。ライフプランを作成したところ、今までしっかり貯蓄をされてきたこともあり、生涯にわたって、問題なさそうでした。
しかし、これが成り立つためには、いくつかクリアしないといけない条件があります。それは、
・転勤しても住宅ローン返済を続けられるか(→念のため、銀行に確認)
・転勤した場合、人に貸したいが、すぐに借り主が見つかるか
・ローンを返済できるだけの賃貸料を設定できるか
・東京に戻ってきたときに、借り主からマイホームを引き渡してもらうことはできるか
これらの課題に対しては、不動産の法律や住宅購入エリアの賃貸状況が分からないといけません。私の専門外となりますので、私が解答せず、提携パートナーで不動産の専門家であるファイナンシャルプランナーにアドバイスを求めました。
すると、購入の際、綿密な計画と作戦、そして、賃貸契約にも工夫が必要だけれど、クリアはできそうとのことでした。
相談の結果
相談の結果、ご相談者は以下のことを知ることが出来ました。
- 貯蓄すべき教育費とその時の家計から支出できる教育費
- 貯蓄すべき教育費の作り方と毎月の積み立て額
- 老後までに必要となる資金額と理想的な貯蓄ペース
- ご相談者の状況に合わせた国の年金制度の活用の仕方
- 住宅購入の上限額と購入にあたっての工夫の仕方
- 会社の確定拠出年金を見直すことで、老後資金を増やすチャンスを得られること
- 資産運用をすることで、家計を改善できる可能性があること
相談の結果、住宅購入においても、専門的な知識がないと失敗する可能性が高いこと、資産運用についても、関心は高いものの、難しそうだし怖くて一人では心細いということで、実行サポートプランにお申し込みいただきました。
相談後のサポート内容
ご相談後に、なんと夫の転勤が決まり、マイホーム購入ができなくなってしまったご相談者。でも、戻ってきた時には、購入したいとのことで、それまでにしっかり資金を貯めることにしました。サポートについては、マイホーム以外の資金計画について行いました。
教育費の準備
ご相談後に、2人目を妊娠したとのご報告をいただきました!必要な教育費は2人分ということが確定です。
相談のなかで、教育費として、かけてあげたい金額、かけられる金額を計算し、資産運用が必要不可欠と分かりました。サポートでは、その金額を準備するためには、どの程度のリスクを取れば、希望する金額を準備できそうか、ご相談者のリスク許容度と、照らし合わせながら、一緒に運用商品を選び、教育費はこれで準備完了!というところまで、サポートしました。
夫の会社の確定拠出年金見直し
資産運用に対して、不安が大きかったため、100%元本確保型の商品を選んでいました。が、妻であるご相談者は、これを機に元本確保型から脱出して、投資信託も選びたいとのことで、老後までに貯めたい目標額を定め、その目標額に近づくような運用商品選びを行いました。
妻の確定拠出年金をiDeCoに移換
転勤によって、ご相談者が仕事をやめないといけない状態になってしまったため、会社で加入していた確定拠出年金をiDeCoに移換するサポートを行いました。iDeCoをスタートするにも、申し込みにあたって、私は国民年金何号被保険者?移換できるタイミングは?など、そもそもiDeCo申し込み以前の不明点もあります。それらも含めて、口座開設〜運用商品選びまで、一緒に行いました。
扶養に関するアドバイス
サポート中に、共働きから、夫の扶養に入ることになったご相談者。共働き家庭にとって、扶養ってよくわからないものです。扶養には、税法上の扶養と社会保険上の扶養の2種類ありますが、ご相談者に関係ある扶養について、今後どのような対応をとっていけばいいのか、アドバイスさせていただきました。
住宅購入に関するサポート
サポートがスタートする前に、ご相談者の転勤が決まり、住宅は購入できなくなりました。したがって、今回住宅サポートは行っておりません。
お客様の声
自分ではわからない事だらけでしたが、前田さんに相談して本当によかったです!
FPからのアドバイス
転勤があるご家庭は、ライフプランが不透明になりやすく、マイホームがほしいと思っても、なかなか実行に移せないことでしょう。会社からの住宅補助があれば、なおさらですね。
マイホーム購入を損得だけで考えるなら、購入しないほうが得だというケースもあるでしょう。しかし、多くの場合「自分の家がほしい」という気持ちがあります。その気持と、お金のことを考えると、どうするのがベストなんだろう・・・と、考えたりしませんか?
考えても、なかなか答えが出てこない、ということであれば、いっしょにベストな方法を見つけましょう。